1/48 XP-47J 製作記

コスターエアロの1/48スケールXP-47Jコンヴァージョンキットです。ヴァキュームの胴体と後部三角キャノピー、レジンのプロペラ、強制冷却ファン、エアインテーク内部がセットされており、主翼や小物はモノグラムのレザーバックキットから流用するようになっています。最大の問題はデカールがついていないこと。シリアルは流用でなんとかなるにしても、カウリングのスーパーマンのマーキングを筆塗りするのはちょっと荷が重いです。1997年にキットを入手してまもなく、パーツの切り出しは終わらせたのですが、デカールがネックになって、この状態のまま早5年以上が過ぎました。
コンヴァージョンキットのインストのアドバイスに従って、胴体左右の接着部にガイドと補強を兼ねてエバグリーンのプラ片を互い違いになるよう貼り付けました。
コックピットを固定しました。模型誌のヴァキューム講座にならって、プラ板のかすがいで補強しました。
インストの指示に従って、モノグラムキットの主翼を改造します。パイロンを切り取って穴を埋め、ストレーキをつけます。一番内側の機銃の薬莢排出口を3番目と同じ位置に移動し、一番外側の排出口をふさぎます。また、主脚収納庫に三角形の板を追加し、主脚カバーの対応する部分を切り欠きます。
特徴的な段付きカウリングを貼り合わせました。それまでふにゃふにゃしていたパーツが、貼り合わせたとたんにしゃきっとするのが実感できます。もともと薄いプラ板でできていたので、特に何もしなくてもエッジが薄くなるのが気持ちいいです。
フィレットの丸で囲んだ部分ですが、ヴァキュームフォームの際に型に充分密着しなかったと見えて、肉が欠けたようになってしまっています。エッジの部分なので、強度のあるプラリペアで隙間を埋めました。
下面ですが、ヴァキュームはエッジをきっちり成型するのが苦手のようで、主翼との接合部のエッジが丸く落ちていて、面がスムーズにつながりません。いったんパテ盛り・整形してから、パネルラインをけがき直しました。
下塗りとして、サーフェイサー1000をエアブラシして調子を見ました。主翼下面の改造あとがひけていたので、クレオスの溶きパテとサーフェイサー500を混ぜたものを盛り付けました。溶きパテは白くて透明感があり使いにくく感じていましたが、サーフェイサー500と混ぜるとかなり具合がよくなりました。
アンテナ柱は、真鍮帯材より自作。
最初は、モノグラムキットのキャノピーを使うつもりでしたが、肉が厚すぎてスムーズに胴体におさまらないので、ファルコンのセットに含まれていたヴァキュームキャノピーに換えることにしました。切り出しの際、電熱式のスチロールカッターを一部に使ってみました。もちろん、ある程度余裕を持って切り出さないと、熱で台無しにしてしまいます
塗装済みのキャノピー。奥がファルコンの通常のレザーバック用、手前がコンヴァージョンキットにセットされていた、追加の後部三角窓。三角窓の方は、5年ほどメタルックのマスキングが貼りっぱなしでしたが、特に問題はありませんでした。メインキャノピーの縦枠の1本が実機ではないことに塗装後に気づき、シンナーでこすり落としました。
問題のノーズアートですが、何かとお世話になっているIKEさんに、アルプスプリンターで作っていただきました。改めて感謝いたします。
量産型では機体側面にあるエアアウトレットが、下面に移動しています。
機体色はアルクラッドのジュラルミンを塗ってみましたが、攪拌不足のせいもあるのか金属感が薄いものになってしまいました。実機ではパネルごとの色の違いは目立ちませんが、ジュラルミンの発色が悪かったので、同じくアルクラッドのアルミとクレオスのスーパーファインシルバーで塗り分けてみました。パネルラインが凸のままなので、スミ入れは動翼部以外していません。当時の写真を見ると、時期によってスーパーマンのマーキング、ホイールキャップ、アンチグレア、防弾板の有無や、スピナーの色の違いなどがあるようです。XP-47Jは、世界で初めて水平飛行で800km/hを超したレシプロ航空機だったとのことです。余った胴体パーツの使い道はこちら

バックナンバー