SWEET FM-2 製作記


SWEETがFM-2をリリースしたので、2機同時につくることにしました。ワイルドキャットといっても緒戦に活躍したF4F-3や-4ではなく、自動車屋(GM)の作ったFM-2という機種選定がイカしています。本格的なインジェクションキットは初めてでは?SWEETのキットはハリケーンの透明ヴァージョンを無塗装で素組みしたことはありましたが、ちゃんと作るのは今回が初めてです。コックピットも特に手を入れずに、インテリアグリーンを筆塗りしただけで、あっというまに十の字になりました。
今回の製作でいちばん難儀したのがキャノピーのマスキングでした。いつものようにメタルックでマスキングしたわけですが、まず、パーツが小さすぎてメタルックをカットするときにうまく手で持てません。で、塗装するときのように、Mr.ペタリでつまようじに止めて作業しました。また、裸眼ではキャノピーフレームを目視するのが困難で、拡大鏡のお世話になりました。
後の塗装の都合上、下塗りを兼ねて全体に白を吹き付けました。カウリング先端はこの段階では仮止めしてあります。コックピット開口部は、Mr.ペタリでマスキングしました。すぐに塗装・マーキングに入れるというのは、ある意味ドリームキットと言えそうです。
プロペラ先端の黄色帯の塗装ですが、豪快な塗り方(?)をしました。ジャンクのタイヤパーツに黄色の塗料をためておいて、あらかじめ黒で塗っておいたプロペラブレードの先端をつけこみました。重力によって、塗料面が水平になっているはずなので、まっすぐつければちゃんと塗り分けられる理屈です。実際は表面張力などで、塗り分け線がまっすぐになりませんでしたが、このスケールでは気にならないのではないでしょうか。念のため、ミスしてもやり直せるように、下地の黒はMr.カラー、黄色は水性カラーです。
いきなり完成画像です。まず1機目は、護衛空母Hoggatt Bay搭載機。最近リリースされたSwordの1/48キットの箱絵にもなっていて、実機の写真が「世界の傑作機」に載っています。ただし、機番は15ではなく、SWEETのキットに入っていた「16」のデカールを流用しました。Swordキットのインスト、War Paintのカラー図ともに主翼のGシンボルはエルロンの白塗装のみですが、「世傑」の写真では規定どおり縦方向の2本線が確認できるので、そのようにしました。小スケールということと、デカールの国籍マークの青が若干明るめなので、シーブルーも通常より明るめにしました。胴体の白帯のマスキングをしていて気がつきましたが、SWEETのキットの尾輪の位置は若干前すぎるようです。
胴体左側の国籍マークがくるあたりに、小さな突起がモールドされています。最初ごみかと思いましたが、2機とも同じ場所にあるので、アンテナ線の固定碍子だとわかりました。田宮の1/48キットですら省略しているのに・・・。メーカの熱意に答えて、1機だけカーボン繊維でアンテナ線を張りました。排気パネルはアルクラッドのSteelを塗り、ホルベインの水性インクですすを吹き付けました。
で、もう1機はこれ。フェイクではなくてWar Paintに出ていたもので、Naval Air Modification Unit所属機となっています。機番1の下に細かい文字が入るようですが、適当なステンシルデカールを持ってきてごまかしました。SWEETのプロペラシャフトはちょっと長すぎるようです。主翼付け根のすべり止めは、ラッキーの足跡つきの方を貼ってしまいました。やっぱりフェイク?
これが材料費ゼロの飾り台。キットの箱にIKEさんのサイトから無笑(原文ママ)でダウンロードさせていただいた甲板をプリントアウトして貼り付けただけ。昔、箱の裏に滑走路とかが印刷されたキットがあったのではないでしょうか?1/144ということで、いろいろ勝手が違っていて面食らう部分もありましたが、総じてとても楽しい製作でした。2機同時に、しかもこんな短期間でしあげられるなんて、ちょっと他では考えられません。塗装のバリエーションを楽しむにはもってこいなので、P-47を出してくれれば10箱ぐらい買いますよ。