第2次大戦米海軍機の内部塗装

William Reece氏によるリサーチ結果を、 本人の許諾を得て要約しました。

色名 Federal Standard 595b 近似色
Bronze Green FS 34058
Interior Green FS 34151
Light Green FS 36440
Zinc Chromate Yellow FS 33481
Salmon FS 32276とFS 32356の間

TBF-1/TBF-1C Avenger 窓付きのコックピット内隔壁から 前方は Bronze Green、その後方は Interior Green。 カウリング内側はLight Gray (Grumman Gray）。 ウエポンベイ内はInterior Green。一般的に、脚収容口、脚柱、ホイールハブ、 フラップ収容口などは、下面色。
TBM-1C/TBM-3 Avenger カウリング内側も含め、すべてInterior Green。脚柱、脚収容口などは 下面色。
F4F-3/F4F-4 Wildcat コックピットは Interior Greenで塗られていたものもあったが、大部分はBronze Green。 胴体・カウリング内側、主脚収容口、コックピット下方の燃料タンクはLight Gray。
FM-1/FM-2 Wildcat TBM同様、Interior Green。主脚収容口は外部色。エンジン背面部（防火壁より 後ろ）はLight Gray。トライカラーのFM-1は、カウリング・後部胴体内側を Light Grayで塗ったものが多いと思われる。
F6F-3 Hellcat 最初の100機ほどのコックピットはBronze Green。それ以外の機体のコックピットはInterior Green。コックピット以外のカウリング内側や、 キャノピー後方の小窓部分を含む後部胴体内側はLight Gray。 一般的に、脚収容口、脚柱、ホイールハブ、フラップ収容口などは、下面色。 ただし、主脚収容口の主桁より前方部はInterior Greenが完全に塗りつぶされていない。
F6F-5 Hellcat コックピットはInterior Green。 シリアル番号がだいたい80000より大きい後期生産機は、サイドコンソールより上の側壁部分が黒。 キャノピー後方に小窓がある機体の場合、そこから見える後部胴体内側はLight Gray。 カウリング内側は生産バッチによって、Light Gray、Interior Green、 Zinc Chromate Yellowのものがある。 小窓がつかないF6F-5の場合、胴体内側は通常Zinc Chromate Yellow。 シリアル番号が94000台の最後期生産機は、胴体内側はInterior Green、 サイドコンソールより上の側壁部分は黒。 一般的に、脚収容口、脚柱、ホイールハブ、フラップ収容口などは、下面色。
F7F Tigercat コックピットはInterior Green。サイドコンソールより上の側壁部分は黒。 後部座席を含め、他の部分はZinc Chromate Yellow。 カウリング内側はInterior GreenかZinc Chromate Yellow。脚収容口はInterior Green。脚柱とホイールハブはGlossy Sea Blue。
F8F Bearcat コックピットはInterior Green。サイドコンソールより上の側壁部分と座席は黒。 カウリング内側はZinc Chromate Yellow、Interior Green、つや消し黒のいずれか。 その他の露出した部分は、F6F-5同様Glossy Sea Blue。
F4U-1 Birdcage Corsair コックピットの色は断定できないが、黒く塗られた例が多い。 その他の胴体内側、脚収容口前半はSalmon。脚扉内側はLight Gray。 脚収容口後半（車輪収容部）、カウリング内側は下面色（Light Gray)。
F4U-1A Corsair コックピットはInterior Green。 その他の部分はZinc Chromate Yellow。初期のF4U-1AはSalmonを 使用していた可能性がある。脚柱はLight GrayかAluminum Lacquer。脚柱を Insignia Whiteで塗っていた場合もあり得る。
F4U-1D Corsair コックピットはInterior Green。サイドコンソールより上の側壁部分は黒。 脚収容口とカウリング内側もInterior Green。脚収容口はZinc Chromate Yellow もあり得る。脚柱はLight GrayかAluminum Lacquer。 脚柱、ホイールハブ、脚収容口をGlossy Sea Blueで塗っていた可能性もある。
F4U-4 Corsair コックピットはInterior Green。サイドコンソールより上の側壁部分は黒。 カウリング内側はZinc Chromate Yellow、Interior Green、場合によっては 黒（前半部のみGlossy Sea Blue）。 その他の露出した部分は、F6F-5同様Glossy Sea Blue。 脚柱はAluminum LacquerかLight Gray。 脚柱、ホイールハブ、脚収容口をGlossy Sea Blueで塗っていた可能性もある。
SBD Dauntless コックピットはInterior Green。ダイブブレーキ内側はInsignia Red (FS 31136)。
SB2C Helldiver コックピット、脚柱、脚収容口はCurtiss Cockpit Green。この色はRLM 63に近く、 通常のInterior Greenよりも茶色味が強い。