P-47D ドリームキット

1/48 P-47D サンダーボルト用ディテールアップパーツあれこれ


Moskitの排気管セット。ハセガワキット用。本来の金属製排気管の他に、シャッター、丸い流量調節バルブ、バルクヘッドのレジンパーツがセットされています。排気管に開いている穴に付属の金属線を通して、丸バルブを好きな角度で固定するようになっています。バルクヘッドパーツは、本来別に予定していたもっと大がかりなアップデートセット用のものだったが、さまざまな理由(田宮キットのリリース?)でキャンセルされたため、今回無料でおまけされたらしいです。インストラクションに詳しく書かれていますが、エンジンの固定のことなど考えると、このバルクヘッドは使わずに、キットのパーツを加工したほうがよいかもしれません。
Verlindenのハセガワバブルトップ用セットです。ご覧の通り、コックピットインテリアのほか、動翼、エンジン、主翼機銃部などがレジンとエッチングで再現された盛りだくさんの内容です。コックピットのモールドは、レジンにしてはやや物足りないでしょうか。オープン状態のカウルフラップも付属していますが、各フラップの隙間をふさぐバッキングプレートに、ほとんど湯が回ってないのが残念。このカウルフラップや、ダウン状態が再現できる主翼フラップも、田宮キットが出た今となっては価値半減でしょう。
私のイチオシ、Jaguarのハセガワバブルトップ用レジンパーツです。シートベルトが一体成形された座席のほか、床、側壁等、すべてレジン製です。計器盤だけはインジェクションに及ばないでしょうか。ハセガワキットに組み込む際も、キット自体のモールドを削ったりの作業はなしに、単にキットのコックピットパーツを置き換えれば済みました。原型はScott Batistoniです。しかし、通販で$7.50のものが、輸入価格で3000円を超えるのはいかがなものでしょうか・・・。
Hi-Techのハセガワキット用レジンパーツで、コックピットのほか、フラップ、方向舵、ホイールがセットされています。Hi-Techのレジンは、ややもろくて固い印象があります。シートはやや小振りで、ベルトはモールドされていません。コックピット側壁のモールドは、マップケースなどの凹凸が、実物以上に強調されているように感じます。 計器盤はおおざっぱなモールドで、各計器のところに大穴が開いているだけです。
True DetailsのP-47D-30/40用 コックピットレジンパーツです。D後期型ということで、コックピットの床がコルゲートのない平滑なものになっていたり、照準器がジャイロ式のものになっています。シートベルトは一体成形、計器盤は針もモールドされていて、Hi-Techのものよりは好感が持てますが、ハセガワキットのインジェクションパーツには及ばない感じです。
最近出たAiresのハセガワキット用コックピットセットで、レジンとエッチングを適材適所で使い分けており、かつ値段が安いのが特徴です。 計器盤は、上述した各社レジンパーツのおおざっぱなモールドを見るにつけ、印刷済み透明フィルムと組み合わせたエッチングパーツの方が正解だと思います。Airesのセットでおもしろいのは、(説明書に指示がありませんが)照準機が初期のものから後期のジャイロ式まで3種類も含まれていることと、計器盤の裏のモールドが、レジンの別パーツで含まれていることです。計器盤覆いを外した機体の場合には、見せ所になりそうです。ただ、シート周りに関しては、シートベルト掛けの細いポールを破損しない用に切り出し、エッチングのシートベルトをとりつけるのは手間がかかりそうです(完成すれば一番実感あるかもしれませんが)。
これもAiresの、主脚収納庫&脚カバーのレジンパーツです。キットの脚カバーパーツは厚みがありすぎることが多いですが、これはかなり薄くシャープにモールドされています。収納庫内も、素晴らしいモールドです。
またまたAiresの動翼のレジンパーツです。同社のラインナップの中ではかなり初期の製品のようです。水平尾翼は、厚みがハセガワキットよりもかなり薄くて合いませんでしたが、大滝/Ariiキットには合うようです。ただし、昇降舵の方にはヒンジのモールドが2箇所ありますが、安定板のほうには1箇所しかありません(もともとあったのが折れただけかもしれませんが)。トリムタブも別パーツになっています。
おなじみEduardのエッチングパーツですが、最近は折り曲げて立体を作るのが面倒になりました。この中で使うとしたら、主脚トルクアーム、尾輪カバーと計器盤、気が向けばエンジンプラグコードといったところでしょうか。 以前、機体各部の排気シャッターをエッチングで置きかえるのに使いましたが、プラパーツのエッジ薄々加工で同等な効果をあげられるように感じました。
上のEduardよりもさらに細かいPARTのエッチングパーツ。スロットルカドラントなど、8枚ものパーツを重ね合わせて厚みを出すようになっています。一体成形のレジンに比べ、なんと手間のかかることでしょう。計器盤の再現法はEduardと同様です。開状態のカウルフラップも一枚ずつ別パーツになっています。
Waldronのコックピットプラカード。コックピット内の機器類の盤面が、薄い金属フィルムに印刷されていて、自分で切り出して使うようになっています。金属フィルムを貼りつけて厚みを出すためのプラ片もセットされています。時代遅れの感もありますが、レジンパーツでは単に四角い台座で表現してある、細かい注意書きのパネルなどは使えそうです。
エッチングパーツの草分け、Fotocutのもの。大滝やモノグラムのキットを想定しているようです。インジェクションキットでいうところの「ゲート」がなく、各パーツがばらばらの状態でビニール台紙に固定されているのがユニーク。使うときは、デカールのように切りぬいて、アルコールに浸すとパーツが台紙から分離します。以前、フラップダウンの工作をしたときにヒンジの調達に頭を悩ませましたが、これが手に入って解決しました。フラップヒンジの部分だけ使用済みになっています。最近はやりの塗装済みエッチングパーツのような計器盤もリアルですが、ややオーバースケールのようです。
Teknicsのロストワックスによる真鍮製ランディングギア。主脚ブレーキラインや引きこみ用支柱なども、見事に一体成形されています。やや表面が荒れ気味で、金属製なので整形がプラほど楽ではないですが、強度もあってお勧めです。尾輪も自重変形状態の本体とアームが別パーツになっています。
True Detailsの自重変形ホイール。カバー付きの物と穴開きハブのもの。トレッドパターンの違うものなど、まだ出ているかもしれません。ここのホイールは、まるでパンクしているかのような、オーバーな「つぶれ」表現があまり好きではありません。
こちらはPend Oreilleの自重変形ホイール。True Detailsに比べ、注型ブロックからの切り出しの手間が省け、つぶれ表現も控えめで好感が持てます。が・・・
同くPend OreilleのR-2800エンジンですが、あきれたことに大滝/アリイキットのエンジンパーツのコピーでした。一体、誰が何のために使うのでしょう?


ほかには、割と最近出たBlack Boxのコックピットパーツもありますが、店頭で見た限りでは若干あっさり目のモールドに感じました。 シート周りだけで済ませたければ、Ultracastのものもあります。 翼内機銃パネルをオープンしたい場合には、上のVerindenやAiresのセットなんかもあります。エッチングのカウルフラップと排気シャッターはKMCが出していました。そのほか、Engine & ThingsやAiresのエンジン、Falcon/Squadronのバキュームキャノピー、 KMCやUltracastのプロペラなどが思いつくところです。

コックピットに限ると、一番コストパフォーマンスがいいのはAiresのセットでしょうか。 個人的な好みだと、Jaguarを基本に、計器盤のみインジェクションかエッチングを用い、Waldronのプラカードをあしらうといったところでしょう。